人生が中年期の新しいステージに入るところで附属学校に行き、教員として何を求めるべきか気付かされたことは大きなステップにつながった。素敵な子どもたちは身近にいて、こちらが目を開いていくことが大事だったのだと自分の教員人生を反省し、その足場に立って教育研究に没頭する中で、成果を残してくることができた。同じ学校、研究会などで触れ合う仲間にそれを伝えたかった。
附属を出て最初の更府小学校では、教育課程研究協議会の道徳で成果を認められ、全県の代表として文科省の研究会に参加した。教頭になり赴任した岡谷小では、学力向上フロンティアスクールとして全校で研究にあたったが、その成果を文科省主催の全国の県や中核都市教育委員会代表の集まる研究会で、発表させてもらった。いずれもこちらから手を上げたのではなく、県から指名された代表で、発表も校長から私がするように指示された。研究の基本に、「素敵な子どもたちの姿を見つけたい」「仲間の教員にその素晴らしさを知ってほしい」があったのが良かったと思う。更府小の仲間から大勢の指導主事・教頭・校長として活躍してくれる人材が育ったのは驚きだった。そして私も、自分の教員人生の大きな転換点となった附属学校へ再び副校長としてお世話になることになった。
心理学の面で大きな転換点となる年齢で何に出会ったか、そして、つらいことがあっても価値があると思える道を選ぶことの大切さを身にしみて感じた。この教育心理研究室を生涯の仕事として据えた動機もそこから出発していると思う。それぞれの場面で研究した成果はまたいずれ触れるが、いよいよ次回はこの研究室起業につながる老年期の心理に入っていこう。